こんにちは、ぐりっぐです。
配管継手業界に10年ほど関わりながら新人さんへの教育を行ってきた私が、バルブの種類と違いについて、初心者の方に向けてご紹介していこうと思います。
このような疑問を持っている方にピッタリの内容になっております。
バルブとは本当に色々な種類がありますが、今回は厳選して
- ゲートバルブ(GV)
- ボールバルブ(BV)
- グローブバルブ(GLV)
- チャッキバルブ(チェックバルブ・CV)
- バタフライバルブ(BFV)
この5つの種類をご紹介していこうと思います。
この記事を読んでいただければバルブについて少しは理解できる内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧いなっていってください。
それではいきましょう!
そもそも、バルブってなにをする部品?

バルブを簡単に説明すると、配管の中を流れる水や空気などの“通り道”をコントロールする装置となります。
バルブとは、配管の中の流体を「止める」・「通す」・「調整する」など、流体の動きをコントロールする部品がとなります。
止めたり、流したり、ちょっとだけ流したりと、流体を色々と制御するのがバルブの役目となります。
水道の蛇口もそうですが、商業施設の消化配管や空調配管といった工場(現場)だけで使用されることなく、幅広い分野で使用されているんですね。
今回紹介する5種類のバルブと役割の違い
では実際にここからは5種類のバルブについての役割や違いなどについてご紹介していきます。
まずは下記画像をご覧ください。

この画像のように、バルブといっても色々な種類(形状)があるんですね。
同じバルブという商品でも形状によっては用途が違ったりします。
ここからは各バルブの特色を個別ごとにご紹介していきます。
ゲートバルブとは?

上記画像がゲートバルブとなります。
別名「ゲートバルブ(ゲート弁)」・「仕切弁」・「スルース弁(スリース弁)」とも呼ばれます。
ゲートバルブは名前の通り、ゲート(門)のように中の板が上下して通り道を塞ぐバルブとなります。
上にあるハンドルを回すとゆっくり開き、閉じる時はゆっくり閉じます。


このゲートバルブは開閉の構造が板のため、見た目が似ているグローブバルブと比較すると面間(バルブの端から端)が短いんですね。
見た目もボディの下部が平らになっているんですね。
- 基本は「開けっ放しか閉めっぱなし」
- 中の構造がストレートで流れがスムーズ
- あまり頻繁に開け閉めすると劣化が早い
グローブバルブとは?

次にご紹介するのがグローブバルブとなります。
別名「グローブバルブ(グローブ弁)」・「玉形弁」・「ストップバルブ(ストップ弁)」とも呼ばれます。
見た目はゲートバルブに似てますが、中の通路がカーブしておりハンドルを回すことによ流れを調整できるバルブとなります。


このバルブはバルブ本体の形状が丸みを帯びていることから、英語のグローブ(globe)に由来して、グローブバルブと呼ばれます。
- 流体の微調整が可能
- 給湯や蒸気配管などに多い
- 圧力損失はやや大きめ
ボールバルブとは?

次は商業施設などでもよく見かけるボールバルブのご紹介です。
このバルブは別名などは特になく、ボールバルブ(ボール弁)と呼ばれます。
このボール弁は、中に穴のあいたボールが入っており、ハンドルを90度回すだけで開閉できるバルブとなります。
操作が早く、コンパクトな形状なのであらゆるところでご利用されております。
たまにボールバルブ(ボール弁)のことをコック弁と言う方もいらっしゃいますが、ボール弁とコック弁では内部の構造が少し異なるので別物となります。
似たような見た目のため、勘違いされている方が多いですが、実際はボール弁とコック弁は別物となりますのでご注意ください。
- 操作が早くて楽(1/4回転でOK)
- 開け閉めが多い箇所に向いている
- コンパクトな見た目で、設置しやすい
ボールバルブは以前「フルボア」「スタンダードボア」「レデューストボア」についてまとめた記事がありますので、気になる方は下記リンクよりどうぞ。

チャッキバルブ(チェックバルブ)とは?

次は少し特殊なチャッキバルブという商品です。
このバルブは他のバルブと違い、人が操作をしないバルブとなります。
別名「チャッキバルブ(チャッキ弁」・「逆止弁」とも呼ばれます。
チャッキバルブは別名『逆止弁』と呼ばれており、流体の逆流を止めるバルブとなります。
内部にフタ(板)や玉形状のものが入っており、流れがある方向には常に開き、逆から流体が流れると閉まる仕組みとなっております。


逆止弁には『リフトチャッキ』・『スイングチャッキ』・『ウエハチャッキ』と一つではなく数種類あります。
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画像:KITZ様
違いはまた別記事にてご紹介させていただきます。
- 自動で流体の逆流を防いでくれる
- ポンプの吐出口に必須
- 間違って逆さに付けると効果がない
バタフライバルブとは?

本記事で最後に紹介するのがバタフライ弁となります。
このバルブも別名などは特になく、バタフライバルブ(バタ弁)と呼ばれます。
羽(バタフライ)のような円盤型の弁体(流体を止めるところ)が、管の中心でクルッと回転して開閉するバルブです。

他のバルブと違い面間が薄く、重量も他のバルブと違い軽いため、取り付けや取り外しが楽なんですね。
- 開閉は90度だけのクイック操作(レバーorギア式)
- 弁体がパイプの中心にあるので、通水時にやや抵抗あり
- 他のバルブより軽くて省スペース、大口径でも安価
まとめ:バルブの第一歩はこの5つから!

今回はバルブについてのご紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?
バルブはたくさん種類がありますが、今回の5種類を押さえておけば、バルブの“基礎知識”としては十分な内容ではないかと思います。
- 「止める・流す」→ ゲート・ボール・バタフライ
- 「調整」→ グローブ
- 「逆流防止」→ チャッキ
もし今後バルブを選ぶ機会がありましたら、どのような用途でご利用したいかを思い出していただき、今回ご紹介したバルブで当てはめて頂けれ場と思います。
バルブは一度に覚えるには難しい商品となりますので、わからない場合は都度本記事を参考にしていただければ幸い。
ここまでご覧になって頂きありがとうございました。