こんにちは、ぐりっぐです。
配管継手業界に10年以上携わり、営業や新人教育をしてきた経験をもとに、今回は 『チャッキバルブ(逆止弁)』 に焦点を当てて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
他にもバルブについて個別で記事を書いていますので、気になる方はあわせてチェックしてみてください。
- GV.BV.GLVとは?バルブ5種類の違いや用途をわかりやすく紹介!
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そんな疑問をお持ちの方におすすめの記事です。
ぜひ最後までご覧ください!
そもそもチャッキバルブ(逆止弁)とは?

チャッキバルブとは、流体の“逆流”を防ぐためのバルブです。
別名「逆止弁(ぎゃくしべん)」とも呼ばれます。
チャッキバルブ(逆止弁)は、流体(空気・水・油など)が 一方向にしか流れないようにするバルブ です。
「水やガスが逆流すると困る場所」でよく使われています。
例えばポンプで水をくみ上げるとき、もし逆流が起きるとポンプに負担がかかって故障の原因になります。
そんなときにチャッキバルブを取り付けておけば、流体が逆に戻るのを自動で防いでくれるんですね!
家庭でイメージするなら「自動ドア」のようなものですね。
人が出るときは開くけど、逆から無理やり入ろうとすると閉じて入れないイメージに近いです。
特別な操作をしなくても自動で動いてくれるので、現場でも安心して使える便利なバルブです。
流体の流れを一定方向に保つ、とてもシンプルなバルブです。
ですが、ポンプや機械を守るためには欠かせない存在なんですね。
チャッキバルブの仕組みと主な種類について
チャッキバルブには操作用のハンドルがなく、流体の圧力によって自動で開閉します。
順方向に流体が流れる → バルブが押されて「開」
逆方向に流体が流れる → バルブが押し戻されて「閉」
つまり、人の操作なしで逆流を防ぐ仕組みになっているのが特徴です。
また、チャッキバルブにはいくつか種類があり、用途によって使い分けられます。下の図にあるように、代表的なタイプは リフト・スイング・ウエハ の3つです。
参考画像元:KITZ様
【リフトチャッキ】
ディスクが上下に動いて開閉するタイプ。
密閉性が高く、気体や高圧ラインに向いている。
ただし流体が清浄でないと詰まりやすい。
【スイングチャッキ】
蝶番(ヒンジ)でつながったディスクが振り子のように動くタイプ。
大流量でも抵抗が少なく流せるため、水道やポンプラインなどでよく使われる。
【ウエハチャッキ】
薄型でコンパクトなタイプ。
配管スペースが狭い場所に最適で、比較的小口径のラインでよく採用される。
チャッキバルブのメリットとデメリット

チャッキバルブはシンプルな仕組みで逆流を防げる便利なバルブですが、万能ではありません。
設置する環境や流体の種類によっては、思わぬトラブルにつながることもあります。
そこでここでは、チャッキバルブを使うときに知っておきたい「メリット」と「デメリット」を整理してみましょう。
メリット
-
自動で逆流を防げる(操作不要)
人がハンドルを回さなくても、流体の圧力で自動的に開閉してくれるので、扱いやすく手間がかかりません。 -
ポンプや機器を保護できる
逆流によるポンプの空転や機器の故障を防ぎ、設備の寿命を守る役割があります。 -
種類が多く、用途に合わせて選びやすい
リフト型・スイング型・ウエハ型など、配管の条件に合わせて最適なものを選べるのも利点です。
デメリット
-
流量調整はできない(止める専用)
チャッキバルブはあくまで「逆流防止」のためのバルブで、流れを細かく調整する機能はありません。 -
設置方向を間違えると機能しない
順流方向を正しく取り付けないと、逆流防止の役割を果たせなくなります。 -
種類によっては異物に弱い(リフト型など)
汚れやゴミが多い配管では、弁体が動かなくなるトラブルが起きやすいため注意が必要です。
まとめ:逆流防止の頼れるバルブ

いかがでしたでしょうか?
チャッキバルブ(逆止弁)は、「流れは一方通行」 にすることで、ポンプや配管設備を守る重要な役割を果たします。
種類によって得意・不得意がありますので、現場の条件に合わせて選定することが大切です。
一度聞いただけでは覚えにくいかもしれませんが、「逆流を防ぐバルブ=チャッキバルブ」とだけまずは覚えていただければOKです。