こんにちは、ぐりっぐです。
配管継手業界に10年以上携わり、営業や新人教育に関わってきた経験をもとに、今回は『グローブバルブ(GVB)』に焦点を当てて、初心者の方にもわかりやすく解説します。
前回はゲートバルブについて詳しくご紹介しました。
その時の記事がこちらです。
ゲートバルブとは?仕組み・メリット・注意点を継手営業マンが解説!
今回の記事では『グローブバルブ』について、より詳しくご紹介していきます。
このような疑問をお持ちの方におすすめの記事となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
それではいきましょうっ!



そもそもグローブバルブってどんなバルブなの?

前回の記事でもゲートバルブについてご紹介させていただきましたが、今回は「流量調整」に優れているグローブバルブについて改めてご紹介します。
グローブバルブとは、水の流れを「蛇口のように調整できる」バルブです。
中には丸いフタのような部品(ディスク)があり、ハンドルを回すとそのフタが上下に動いて水の通り道を広げたり、ふさいだりします。
流れる道はまっすぐではなく、少し曲がる形になっているため、流れを弱めたり強めたりといった細かい調整ができるのが特徴です。
- グローブバルブ(グローブ弁)
- 玉形弁
- ストップバルブ(ストップ弁)
そのため、「流す・止める」に特化したゲートバルブとは違い、「流量を調節する」ことができるのがグローブバルブの大きな特徴です。
ちなみに玉形弁と呼ばれる理由ですが、バルブの弁箱(ボディ)が球型に近い形状をしていることから玉形弁」と呼ばれます。
また玉形弁を英語にすると「Globe Valve」となるため、グローブバルブと呼ばれるんですね。
- ボイラーや冷温水ラインなどの流量調整
- 設備配管のライン制御
- 工場やプラントなど圧力・流量をコントロールする系統
グローブバルブの構造と開閉の仕組み
では実際に、グローブバルブの仕組みについて解説していきましょう。
グローブバルブは、弁体(ディスク=ジスク)が上下することにより流量を調整できる構造となっております。
- 左図(開):ディスク=ジスク(丸い蓋)が押し付けられ、流れを遮断する状態
- 右図(閉):ディスク=ジスク(丸い蓋)が持ち上がり、流れが通る状態
引用元:KITZ ゲートバルブ
流体の通路はまっすぐではなく、一度折れ曲がるS字のような構造をしているのが大きなポイントです。
グローブバルブのメリットとデメリット

バルブを選定する際に重要となるのが「特性」です。
ここではグローブバルブのメリット・デメリットを解説していきます。
メリット(特徴)
まずはグローブバルブのメリット(特徴)についてご紹介させていただきます。
主なメリットは以下となります。
- 流量調整ができる
- 開閉がスムーズ
- シール性(漏れを防ぐ性能)が高い
まず、グローブバルブはディスクを上下させることで流体の量を細かくコントロールできる点が最大のメリットです。
また、シート面(フタが当たる部分)とディスクがしっかり当たる構造なので、閉止性が高く漏れにくいのも特徴です。
デメリット(注意点)
次にデメリットをご紹介していきます。
- 圧力損失が大きい
- 流れの方向が決まっている
- 大口径には不向き
流体が一度折れ曲がる構造のため、ゲートバルブに比べて圧力損失が大きい点は注意が必要となります。
また内部の流路が一定方向のため、取り付け時に向きの確認が必要となります。
まとめ:グローブバルブの第一印象!

いかがでしたでしょうか?
今回は流量調整に強い「グローブバルブ」に焦点を当ててご紹介しました。
ゲートバルブが「流す・止める」に特化しているのに対し、グローブバルブは「止める+調整できる」という点が大きな特徴です。
圧力損失や取り付け方向など、使い方に注意が必要なバルブでもあります。
バルブを正しく使い分けるためには、バルブの特性を理解しておくことが極めて重要となります。
ぜひ現場や製品選定の際に本記事を参考にしていただければ幸いです。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました!