こんにちは、ぐりっぐです。
本ブログでは配管継手業界10年で新人教育をしてきた私が、初心者目線になって記事を書いていこうと思います。
以前私はSGPのパイプについて3種類記事を書きました。
その時の記事がこちらです。
今回はSGP管の中でもちょっと特殊なライニング管についてご紹介していきます。
本記事でご紹介するライニング管とは
SGP管の内面に硬質塩化ビニルライニングという加工を施し、給排水管などといった耐食性が必要な箇所で使用されることがあります。
SGP管には硬質塩化ビニルライニングをされたパイプが数種類あります。
それが『SGPーVA』と『SGPーVB』と『SGPーVD』の3種類となります。
3種類ともに内面に同じライニング加工が施されておりますが、外面がどれも違うんですね。
そこ今回はVA・VB・VDの違いについて簡単にご紹介していきます。
- VA・VB・VDの違いを勉強中の方
- SGP管について勉強中の方
- 各種類の用途を知りたい方
上記に当てはまる方にはぴったりの記事となっております。
是非最後までご覧になっていってください。
この記事は初心者の方に向けて継手のノートをコンセプトにお作りいたしますので、記事がわかりやすかった場合はお気に入り登録も是非よろしお願いいたします。
それでは参りましょう!
SGPのライニング管とは?
ではまずSGPのVA・VB・VDといったライニング鋼管についてご紹介いたします。
ライニング鋼管とは主に『SGP-VA』・『SGP-VB』・『SGP-VD』といったパイプのことを指します。
冒頭でも少しお話ししましたが、ライニング鋼管とは『内面に硬質塩化ビニルライニング』といった加工を施しているパイプのことを言います。
硬質塩化ビニルライニング(PVC)を外面・内面にライニング(表面処理)をするため、ライニング管と言われたりします。
硬質塩化ビニルライニング(PVC)をすることにより鋼管の強度にPVCの耐食性をつけることにより、給水用などの配管に使用されることが多いパイプとなります。
原管(母材)にSGP管を使用するため、SGPーVAやSGP-VDといった方式となります。
SGP-VA・SGP-VB・SGP-VDの構造と違いについて
では次にみんなが気になるVA・VB・VDの違いについてご紹介していきます。
ではまず各パイプの違いについて下記画像をご覧ください。

上の画像を見たら分かる通り、外面の処理が3種類ともに違うんですね。
3種類とも絶対に同じ共通点は内面処理が硬質塩化ビニルライニングということですね。
3種類とも内面処理は同じですが、原管(母材)と外面処理が3種類とも違うんですね。
ではこの3種類の違いについて個別で解説していきます。
SGP-VAの特徴
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引用元:モノタロウ(SGPーVA)
SGP-VAのパイプは原管(母材)がSGP(黒)となります。
SGP-VAのパイプは他の種類と違って表面処理を一次防錆塗装を施しているのが特徴です。
防錆塗装しておりますが、屋内配管での使用をメーカーは推奨しております。
見た目は防錆塗装しておりますので、外面は赤茶色となっております。
SGP-VBの特徴
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引用元:モノタロウ(SGPーVB)
SGP-VBのパイプは原管(母材)がSGPW(水道用亜鉛めっき鋼管)となります。
SGP-VBは原管(母材)がSGPW(水道用亜鉛めっき鋼管)を使用されておりますので、外面は亜鉛めっきの色をしております。
パイプの原管(母材)の特性から屋内配管はもちろんのこと、屋外の露出配管にも使用することができます。
SGP-VDの特徴
SGP-VDのパイプは原管(母材)がSGP(黒)となります。
SGPーVD管は外面・内面ともにライニング加工されており、表面の色は青色となります。
このパイプは地中埋設配管や屋外露出配管に使用されます。
各ライニング管の用途まとめ
先ほど各ライニング管についての違いをご紹介してきましたが、改めてここでおさらいしていきましょう。
種類 | 原管(母材) | 外面処理 | 主な用途 | 外観色 |
---|---|---|---|---|
SGP-VA | SGP(黒管) | 一次防錆塗装 | 屋内配管用 | 赤茶色 |
SGP-VB | SGPW (亜鉛メッキ鋼管) |
亜鉛めっき仕上げ | 屋内・屋外露出配管 | 銀色 (メッキ色) |
SGP-VD | SGP(黒管) | 外面にもPVC加工 | 屋外露出・地中埋設配管 | 青色 |
- SGP-VA:室内向けの標準的なライニング管。コスパも良く扱いやすい。
- SGP-VB:防錆性が高く、屋外でも使用可能。外観は銀色で、耐候性が強み。
- SGP-VD:最も耐食性が高く、地中や屋外での配管に最適。内外ともにPVCでしっかりガード
本記事のまとめと注意点
いかがでしたでしょうか?
今回はライニング管についてご紹介していきましたが、少しでもご理解いただけたでしょうか?
ライニング管は、見た目が似ていても使う場所を間違えると施工不良や劣化リスクにつながることがあります。
選定の際は、施工場所が屋内か屋外か、または埋設かどうかをしっかり確認するのが大切なポイントとなってきます。
ライニング管で復習したい時や、選定などで迷った際はこの記事を「ノート」代わりに活用していただければ幸いです。
ここまでご覧になっていただきありがとうございました!